今年のパリルーベすごかったですね。あんなコンディションであのコースを走りきれるだけでも物凄いことだと思います。
というのも、u23のころ、2回パリルーベU23を走ったことがあるので、ほぼ同じコースを走った体験があったので、余計に共感できました。
最初は20歳の時、アメリカ籍のチームに所属していたときに出場しました。
パリルーベのU23バージョンは、本家のエリートよりもレースの距離自体は100kmほど短いものの、その中身は、エリートだと本来ある最初の100km以上の舗装路を全部端折って、ちょっと舗装路を走ったらすぐに一つ目の石畳区間が始まるレイアウト。そして20箇所以上ある石畳の区間はひとつだけを除いては全て同じというコース設定。
唯一アレンベルグの森の石畳は危険すぎるということで回避されましたが、スタートしてちょっと走るとすぐに一つ目の石畳がスタートして、そのままほぼエリートと同じコースをゴールまで突っ走るコース設定です。
レース前のミーティング、隣に座るのは監督のアクセルメルクスと監督のお父さんのエディメルクスさん。
スケジュールの関係で、レース2日前にちょっとだけ石畳を試走しただけでほぼぶっつけ本番でレースに臨んだけど、ハイスピードで位置取り争いをしながら石畳区間に突っ込んだ時はロードレースを始めてから一番の衝撃(色んな意味で)でした。
本格的は長い石畳は経験したことがなかった自分は、雨レースが好きだったので、レース前は雨降れ雨降れと思っていましたが、コースを実際に体感して、降らなくてよかったと本気で思いました。。。その分砂埃はすごかったけど。。。
そしてレース直前のミーティングで、石畳の端の土の上は石が隠れていてパンクするリスクが高いから走るなと言われていたのに、最初の石畳区間で、他の選手に弾かれるのでどうしても真ん中を走れなくて、端の土の上を走ってたら隠れてた石にヒットしてパンク。。。
そこから集団に復帰した瞬間に集団落車で分断、その後また復帰途中に石畳区間を他チームのチームカーが僕の前を走っていたけど、さらにその前で走っていた選手が転んで車も急停車。避けるところがなくてそれに突っ込んでまた転ぶ、という散々な走りだったけど、なんとか60番代でゴールまでたどり着きました。
ゴールしたときには、手が痛すぎて指がハンドルを握った形から動かない。ハンドルから手を離すのもやっとで、その後1週間は手が痛かったです。
ルーベの競技場も有名なシャワーも浴びましたが(浴びないとドロドロで帰れない)、水量は少ないし冷水だった気がします笑
そして、翌年、フランス籍のチームに移籍し、リベンジの機会がやってきました。U23最後の年、がんばるぞと思っていました。前の日の夜は雨が降っていましたが、レース当日は路面が少し濡れている程度。3つ目の石畳で濡れた石畳の上で見事に落車。。。
この年も60番代でゴール。
結局、このレースではいい結果は残せませんでしたが、ここまで体にダメージがくるレースは他にはありません。その後、オランダやフランスで石畳の激しいレースを走りましたが、パリルーベのコースに比べれば楽だったのでビビることはありませんでした。
あんな石畳、ヨーロッパにもなかなか無いですし、日本には絶対にありませんね。。。そういえば、レース後、チームカーの足回り壊れてました。。。
僕が出たのはU23のレースだけですが、もっとレベルの高いエリートのレースはとんでもないレベルのレースなのだろうと想像します。しかも今年はあの天気。。。あれだけ人間の力が試されるレースはなかなかありませんね。。
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