昨日は、「超絶・凄ワザ!スペシャルPart2」でした。
みなさんご覧いただいたでしょうか?
年末にチームにこの仕事を依頼されて以来、本当にいろいろなことがありました。
本業のロードの大会やトレーニングの合間をぬって、多くの時間をこの番組のために割いてきたので、大変な面もありました。9月の大会でも、ここでは書けないようなトラブルも多くありましたが、なんとか皆さんに見ていただけるような結果が出せて、最後に番組として完成したところをみると、ホッとしたというか「良かったな」と感じました。
特に設計製作の方々は大変そうでした。この企画がスタートした段階では「時速120㎞も出せれば上出来と言っていい」とだれかが言っていたような(笑)
あまり前例のない機材をゼロの状態から設計して組み立てるというのは、非常に難しい作業だと思います。ゼロから一発でいいものを作るよりも、元々あるものを改良するほうがやりやすいですよね。
ある程度カタチになったものを実際に乗ってみないと分からないことが山ほどあります。ギヤが5段から7段に増やせたのも、設計段階ではわからないことでした。ギヤを多くして変速回数を増やすことが良いとも限りません。限られたスペースの最大限に活かすために、計測が難しい人間の体の動きも考慮しなければいけませんから、机上で考えただけではわからないことが山ほどあるのです。
そもそも、体が車体の中に入るかどうかも、作ってみて現物に入ってみないと分かりません。あの車体に入るには体を縮めて丸まらなければ入れません。そして、もし失敗したとして作り直してる時間的余裕は無し。
他にも、ハンドル切れ角を増やしすぎると空気抵抗が増えるので、トップスピードを上げるためにはハンドルは切れないようにしたいが、そうするとバランスが取れないのでスタートがとんでもなく難しくなる(実際に何度も転倒してしまいました・・・)、空気抵抗もある程度考慮しつつスタートのしやすさも考えなくてはならない、など。
選手とエンジニアでは、競技に対する考え方も違い、その意思疎通も難しいものです。
3月の日本でのオランダチームとの対戦もそうでしたが、本当にガチンコでの戦いです。普段のロードレースと違ってこれまでの経験値もゼロの状態からのスタートでした。
とんでもない無茶ぶりをするNHKさんのお陰で(笑)勝負にすらならないのではないかと不安でしたが、実戦の中で問題点をひとつずつ解決していけるエンジニアさんたちの技術力でなんとかしたという感じでした。
不安だったのは、テレビ局のスタッフさん達も同じだったようで、最終日にみんなで打ち上げをしたときには、ホッとしたのか涙を流している方もいらっしゃいました。
そして、協力してくれた個人スポンサーの、
高性能でクールなアイウエアやアイテムのオークリー http://jp.oakley.com/2009年からお世話になってます。
サポーター・コンプレッションアイテムのZAMST http://www.zamst.jp/こちらも2008年からなので長いお付き合い。
にも大変お世話になりました。
初参加で今年の大会で世界2位、歴代でも5位の記録を残すことができたのも、周囲の人々の協力のおかげです。テレビ番組という特性上、おおっぴらに途中経過をお知らせできなかったのは非常に残念ですが、応援ありがとうございました。
今シーズンもまだ本業のロードレースが残っていますので、こちらの応援もよろしくお願いします。
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